前回のレポートでは、まだ足場がかかっており、ヴェールに包まれていた中庭が、ついにオープンになりました。
◆縦に表情のある、抜けた空間◆
レポートvol.1 設計コンセプト①建物の形と中庭編でも中庭のコンセプトをレポートしておりますが、天神町placeの中庭は、縦に抜けた空間となっています。上からの光を強調するため、千葉県山武市の杉の間伐材をスライスしてコンクリートの型枠として使用し、不揃いな形をそのままに表情を付けました。
8層吹き抜けなので、もう少し薄暗い感じになるのかなと思っていたのですが、空からの光が中庭を介して各住戸に取り込まれ、とても心地の良い空間になりました。
◆曲線によって変化する風景◆
中庭をつくったことで、住戸の外周側と中庭側の両方に開口を設けることができています。
現在の、内装の状況もちらっとお見せします。
長い住戸の連続性や奥が見通せる感覚を大切にしながら、柱と柱のくぼみに合わせて、ラワン合板の造作家具がはめ込まれています。
曲線によって徐々に風景が変化していく面白さがありますので、完成を楽しみにお待ちいただけたらと思います。