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天神町place レポートvol.2設計コンセプト②インテリア

前回のレポートでは、ボリュームを検討した段階から、かたちが決まり中庭の様子を検討する段階までをお伝えしましたが、今回は住戸内部のインテリアの造作を含めてプランを検討した段階をレポートします。

 

住戸の内部はどのようなプランになっているのでしょうか?

◆2種類の壁ではさまれた空間◆

前回のレポートでお話しした通り、建物のボリュームを曲げて中庭をつくったことで、ほぼすべての住戸で外周側と中庭側の両方に開口を設けることができるようになりました。

インテリアの中庭側は、ラワン合板の造作家具が柱と柱のくぼみに合わせてはめ込まれています。それに対して外周側は、水廻り(トイレやお風呂)の機能をもつ白い箱が、場所によって大きさを変えながら配置されているような構成になっています。

長い住戸の連続性や奥が見通せる感覚を大切にしながら、曲線によって徐々に風景が変化していく面白さが居場所のバリエーションになるように、プランを決めていきました。

 

◆中庭側の4種類の窓と造作家具◆

中庭側にはそれぞれ大きさの異なる4種類の窓が並び、それに合わせてキッチンや机や収納などの造作家具がはまり込んできます。中庭から差し込む日差しを受け、窓周りに光だまりをつくることで、ひとつひとつのくぼみが居場所になるようにしています。

 

住戸のパターンはどれくらいあるのでしょうか?

◆35通りの住戸パターン◆

インテリアの造作も含めると、同じ部屋はひとつとしてありません。構造によって決まったセルを、おおよそ40㎡~70㎡の枠組みのなかで周辺に合わせて間引いたり付け足したりして部屋ごとに最適化を図った結果、35住戸すべてが異なる住戸パターンになりました。

外から見たときにはどこが誰のものなのか全く分かりませんが、中庭というひとつのボイドを共有することでそれぞれの住戸に関係性が生まれ、日々あたらしい居場所や視線の抜けを発見できるような、楽しい集合住宅になればと考えています。